入居者同士の「こんにちは」が飛び交う賃貸アパート・・・!?
こんにちは。ココテラスの篠原昌志です。
本日は不動産会社の依頼で入居が決まらない物件の「空室調査」に行ってきました。
私は今まで全国各地の長期間空室の物件を見てきましたが、沢山の物件を見て思う事があります。
それは・・・
空室が長期化する物件には必ず原因がある!
空室の原因を調査し、最適な対策をとれば入居は決まります。
全ての物件にリノベーションが必要かと言えば「NO」ですし、リノベーションが全てではありません。
入居希望者の「案内がある」か「案内が無い」かで原因は違います。
今回の物件はここ1カ月以内に数件の内覧が入っているが、決まっていないとの事。
案内があるという事は「初期費用」「家賃」「エリア」が問題ではなさそうです。
まず空室原因を知るには物件に行き、「空室調査」を行います。
今回の物件は数カ月前に売買で管理移管があった築27年の木造アパートです。
最寄駅から徒歩40分と、立地が良い物件とは言えませんが家賃は3万円と相場に比べるとかなりお手頃です。
外壁は築年数の割にはきれいで第一印象は決して悪くはありません。
建物に近づくと目に入り込んできたもの…
「自転車」と「バイク」です・・・
偶然なのかはわかりませんが、入居者の案内時にこの状態であれば確実にマイナスです。
入居者への是正が必要ですね。
バイクの先に「駐輪場」があるみたいなので、「駐輪場」を見てみると・・・
1Fの「バルコニー」と「駐輪場」が繋がっているいます。
「洗濯機置場」が外にある為、洗濯をしていたら他の入居者さんと「こんにちは」状態です。
「入居者同士のあいさつが飛び交う賃貸アパート」というキャッチコピーで募集したら面白いかもしれませんが、女性はNGでしょう。
1Fの部屋には女性は住みたがらない傾向にはありますが、ここまでくると女性は・・・
「防犯」と「プライバシー」の視点から入居希望者が他の物件を選んでいるのであれば、即改善が必要です。
目隠しのフェンスを設置すればだいぶ変わります。
屋外調査では「自転車」「バイク」「駐輪場」3点が気になりましたが「集合ポスト」「ゴミ置場」はきれいで「定期清掃」はいき届いているようです。
次は「室内調査」です。
今回空いてる部屋は管理移管前の管理会社が原状回復工事をし募集しているが決まっていないとの事でした。
「エアコン」の古さは気になりますが、よくある築27年のワンルーム+ロフト物件に見えます。
入居希望者さんもある程度お部屋の「間取り」「面積」「設備のグレード」を写真で見た上で現場に足を運ぶので、それほどイメージしていたお部屋との相違は感じないと思われます。
しかし、じっくり見ていると色んな改善点が見つかりました。
ますは「キッチン扉」を開けるとこのような状態です。
底板が腐食しガムテープで応急処置をした状態で放置されています。
「ガスコンロ」も消して綺麗ではありません。
この状態であれば逆に置いていない方が良いと思われます。
部屋の奥に進むと「ロフト」や「収納」の木部に目が止まります。
塗装が剥げた状態です。
何故か新しい「TVモニターフォン」の横には旧式のインターフォンが残っています。
すでに原状回復工事は終わっていますが、この状態で「良い部屋だな!!」と感じる人は多くないと思います。
賃貸物件は供給過多で空室率は年々上昇しています。
昔は「家主が入居者を選ぶ時代」でした。今は「入居者が物件を選ぶ時代」です。
予算や間取りは別にしても、自分が住めると思える最低限の状態にしておかなければ、入居は決まりません。
空室は会議室でおきてるんじゃない!!現場でおきてるんだ!!
どこか懐かしのフレーズですが、今回の空室調査で再認識しました。
現場に足を運ぶことで見える事は沢山あります。
最後に…
やはり入居者さんとは「こんにちは」状態です。カーテンもあけれません。
ローコストで抑えるなら、窓ガラスにフィルムを貼ると印象も少し変わるのではないかと思います。
賃貸リノベーションの営業代行とリフォーム会社向け案件管理導入支援はココテラスにお任せ下さい。