賃貸物件の空室率は過去最高に!何故空室率が上昇するのか。
賃貸物件の空室率は20%を超えていると言われていて過去最高です。
そもそも何故空室率が上昇し続けているのでしょうか?
空室率上昇は人口減少が原因!?
答えはYESでもありNOでもあります。
空室率と人口減少は直接の関係性はありません。
そのそも空室率はアパート・マンション・貸家を含む賃貸物件の「総戸数」と「空室戸数」によって計算されます。
私が住んでいる東京都江東区の賃貸の総戸数は約10万戸です。
10万戸の内、1万戸の空室があれば空室率は10%。
入居率は90%という計算です。
よって、賃貸物件の空室率は物件の「戸数」と「世帯数」によって変化します。
日本国内の総人口は減少しているが世帯数は増加傾向にある。
2018年3月1日時点の日本国内の総人口は1億2652万と総務省統計局より発表されています。
前年同月に比べると23万人減少しています。
一部の地域を除き日本国内の総人口は2008年をピークに減少しています。
一方世帯数は増加傾向にあり、2017年の国勢調査では総世帯数は5340万と発表されており、2.8%増えています。
熟年離婚の影響もあり、核家族化が進んでいるのが要因です。
以前家主様向けの空室対策セミナーの講師をした際、
「熟年離婚の影響で世帯数は増加している」
という話をした際、会場から笑いがおきました(笑)
心当たりある方が多いようです・・・ 🙄
空室率は世帯数によって影響を受ける為、人口が減少していても世帯数が増加していれば賃貸経営にはプラスに働きます。
しかし現在空室率は右肩で増加しています。
世帯数の増加以上に新築の竣工件数が多い
世帯数の増加以上に新築の竣工戸数が多い事が影響し、空室率は年々増加しています。
新築住宅の竣工件数は2008年のリーマンショックを境に減少傾向にありました。
しかしアベノミクスと2015年の相続税改正の影響もあり、ここ数年新築の竣工件数が回復しています。
2018年は昨年に比べると新築の竣工件数は減ると推測されていますが、世帯数増加のピークも2019年と言われており、今後さらに空室率が加速的に進む事が予想されます。
我々営業マンが現状を理解し、家主様へ今後の事を伝える必要があります。
現状を伝える事で、危機感のない家主様へ早めの対策を促す事ができます。
知識は礼儀とよく言われますが、営業マンとして正確な知識を身に着ける事が大切ですね。