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【マル秘】リノベーション提案書公開!!

ココテラス代表の篠原です。

今回は先日リノベーションのご契約を頂いた案件の提案内容について、私がどのような提案をしたか記載させて頂きます。

家主様にも読んで頂きたいですが、不動産会社リフォーム会社で働いている営業マンさんには是非読んで頂きたい内容です。

【物件概要】

住所  埼玉県さいたま市
築年数(構造) 30年(S造)
間取り(面積) 3DK(46.3㎡)
総戸数/入居戸数 4戸/1戸(入居率25%)

【現状の間取り】

 

オーナー様は農家を営んでいる地主さんです。

入居率は25%ですが、この物件以外にも賃貸マンションを所有されており借入もない為、切羽詰まった状態ではありませんでした。

1Fの2部屋は以前リフォームをされており、一度入居は決まったけれど、数ヶ月前に退去が出てそこから空室が続いてる状態でした。

リノベーション提案の際、必ず聞く3つの質問!

Q1 いずれこの物件はどうされる予定ですか!?(相続!?or売却!?or建替え!?)

Q2 あと何年くらいこの物件から収益を得たいと思っていらっしゃいますか!?

Q3 税金(所得税or法人税)の軽減が実現でき、手残りが今より増え安定した賃貸経営に興味はありませんか!?

私がリノベーション提案をする際必ず聞く質問です。

何故上記の質問をするかというと、オーナー様の回答次第ではリノベーションという対策が適さない事もあるからです。

私は空対策でリノベーションの提案をしている人間ですが、全ての物件にリノベーションが向いているとは思いませんし、リノベーションが全てだとは思っていません。

よって家主様の考えを聞いた上で必要な人(物件)に必要な提案をする事が大切だと考えています。
今回契約頂いたオーナー様の回答は下記の通りです。

【篠原】 いずれこの物件はどうされる予定ですか!?(相続!?or売却!?or建替え!?)
【家主様】 売却の予定はない。いずれ「相続」か「建替え」かな~

【篠原】 あと何年くらいこの物件から収益を得たいと思っていらっしゃいますか!?
【家主様】 建物が維持できるまで!あと15年くらいは持たせたいね~

【篠原】 税金(所得税or法人税)の軽減が実現でき、手残りが今より増え安定した賃貸経営に興味はありませんか!?
【家主様】 当然興味あるよ!

リノベーション提案で重要な事は収益改善提案をする事!!

多くのリフォーム会社や不動産会社がリノベーション工事の提案をしていますが、大抵の会社は見積書図面で工事提案を行います。

見積書と図面の提案が悪いわけではありませんが、「本当にリノベーションをする必要があるのか!」「リノベーションをする事でどのくらい家賃がとれるのか!」「どのような工事をするのが費用対効果が高いのか!」しっかり調査する必要があります。

私がまず行うのは競合調査です。

図1
図2
「図1」はインターネットポータルサイトで「アパート」「40㎡~45㎡」絞り検索した結果です。その中で類似した築年数、間取りで10物件ピックアップしました。対象物件がNo1です。

「図2」では対象物件と類似物件の比較です。私は㎡単価で近隣の類似物件と比較を行い、現募集家賃が高いのか低いのか比較します。

調べてみると「対象物件は㎡単価1,404円」「近隣の類似物件の平均は1,506円」でした。

相場家賃に比べ高くて空室が長期化するケースもありますが、対象物件は決して高くはなくむしろ安いのがわかります。

相場より安いけれど入居が決まっていないという事はやはりお部屋に魅力がないという事です。どのようなリノベーションをするかにもよりますが、リノベーション後「1,450円/㎡」「1,550円」は取れるのではないかと分析できます。

今回はこのような間取りで提案する事にしました。

【Before After図面】


3DK2LDKに変更するプランです。先ほどもお伝えしましたが提案で大切なのは収益改善提案費用対効果シミュレーションする事です。

そこで今回は2プラン提案する事にしました。

Aプラン  ユニットバス交換なしのリノベーション250万
Bプラン ⇒ ユニットバス交換のフルリノベーション300万

【共通の工事内容】
・ブロックキッチン⇒システムキッチン交換
・洗面化粧台新規設置
・トイレ交換、給湯器交換(追炊き)
・洗濯機置場移設
・解体工事
・大工工事(和室→洋室×1部屋、クローゼット✖2、脱衣所造作)
・建具新規工事
・設備工事
・電気工事
・クロス全面張替え
・床全面施工
・塗装工事
・シート工事
・雑工事
・クリーニング

ユニットバスの交換をしなければ、50万安くなります。

ここで費用対効果をシミュレーションしてみましょう!

シミュレーションで大切な項目
「工事費」「初期費用」「家賃(共益費)」「広告料」「原状回復費(退去時)」「空室期間」「家賃ダウン率」

査定結果このようになりました。

  工事費 敷金 礼金 募集賃料 広告料 原状回復費 空室期間 家賃ダウン率
Aプラン 250万 1カ月 なし 69,000円 1カ月 10万 2カ月 2%
Bプラン 300万 1カ月 なし 72,000円 1カ月 10万 1カ月 2%

「金利1.5%」「5年返済」「入居期間4年」でシミュレーションするとこのようになりました。

20年間で入ってくる「収入」「支出(空室損失含む)」を計算した結果です。
図3

図3「収入ー支出(累積)」「9年目」「10年目」を見て下さい。「9年目」までは「Aプラン」が手残りが多いですが、「10年目」では逆転する事がわります。

分かりやすく「Aプラン」「Bプラン」を比較すると図4のようになります。

図4
 リノベーション工事費は経費で計上できます。250万より300万の方が経費が増える為所得税の軽減効果は「Bプラン」の方があります。税引き後の手残り計算をすると分岐点は9年より前にくるでしょう!
この結果を家主様に伝えた結果、300万のBプランでご契約を頂きました。先ほどのQ2の質問であと15年くらいはこの物件から収益を得たいとの回答だったので、Bプランで正解です。

中途半端なリフォームをすると変えってマイナス!?

空室対策でリフォームやリノベーションを行う家主様が多い中、予算を押さえ中途半端なリフォームを請負うリフォーム会社も多いとは思います。

私はコストを抑えたリフォームが悪い事だとは思いません。

しかし、コストを抑える事で中長期の賃貸経営を見越し本当にオーナー様のためになるのかが大切だと思っています。

まずはエリアのマーケティングです。

リノベーション提案で大切な事はリノベーション後の家賃がどれくらいとれるか。今の家賃適切かどうかです。

エリアや物件によっては、「和室を洋室に変更」「キッチンの交換」「クロスの張替え」のみで入居が決まるものも沢山あります。

しかし、予算を押さえてリフォームした事がきっかけで、入居が半年決まらなければその間の取れるべき家賃が入ってこない損失は多大ものです。

工事をする前には徹底的にマーケティング調査を行い、収支シミュレーションを行って下さい。

きっと答えが見つかるはずです。

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